ホーム >  全ての記事 >  ホノルル・レール・トランジット「HART」 2駅分短縮する計画へ


オアフ島西側からダニエルKイノウエ国際空港を通ってアラモアナまでを結ぶ、ハワイ初の高速鉄道「HART」。
地元住民にとっては近年問題となっている交通渋滞の緩和につながり、観光客にとっては都市間の移動がスムーズにできる新たな公共交通機関となることから、開通が期待されています。
しかし先日、ホノルル市長が当初予定の運航路線を短縮し、終着駅を「アラモアナセンター」の“カリア駅”から2駅手前の「シビックセンター」の“カアカウククイ駅”に変更する計画案を発表しました。

「シビックセンター」“カアカウククイ駅”イメージ
©︎Honolulu Authority for Rapid Transportation



終着駅はアラモアナセンターからカカアコに

「HART」とは「Honolulu Authority for Rapid Transportation」の略で、「ホノルル・レール・トランジット」と呼ばれています。
当初の計画では、オアフ島西側の「カポレイ」から地元住民はもちろん観光客など多くの人々が利用する大型ショッピングスポットである「アラモアナセンター」までを結ぶ約20マイル(約32㎞)の区間の予定でした。
工事は西側(カポレイ方面)から進み、線路やホーム、各駅舎などが作られ、一部の区間では車両の試運転が行われるなど、計画は着々と進められてきていました。

しかし、計画はたびたび遅延。それに伴い、総工費が膨れ上がっていることが問題となっているのです。
そこで、ホノルル市長が2022年3月、「アラモアナセンター」の“カリア駅”を終着駅とする計画から2駅分を短縮し、「シビックセンター」の“カアカウククイ駅”までにする計画案を発表しました。

この計画で終着駅となる“カアカウククイ駅”は、ハレカウヴィラ・ストリート(Halekauwila street)とサウス・ストリート(South street)の交差点です。
当初は全部で21の駅が建設される予定でしたが、短縮案では19駅となる予定。
これにより総工費を約91億ドルに抑えられるとのことです。

「シビックセンター」“カアカウククイ駅”建設予定地
©︎Honolulu Authority for Rapid Transportation



「HART」短縮計画で、不動産への影響はどうなる?

ホノルル市長が発表した短縮計画はまだ決定したわけではなく、ホノルル市議会などの承認が必要と報じられています。
もし、この短縮案が可決すると、周辺の不動産にはどのような影響が出るでしょうか?

「HART」が開通すれば、その駅の最寄りの物件は、不動産の価値が上がると予測されます。
特に路線短縮後の終着駅が入り口となるカカアコエリアのコンドミニアムは、空港に到着した観光客が「HART」に乗ればダイレクトでコンドミニアム付近に到着できるなど、空港からのアクセスがぐっと良くなります。
チェックイン等もスムーズにできるなど、利便性が高まることから投資の需要も高まると考えられます。

ただ、今回の短縮計画が決まり、「HART」が近くまで開通しないからといって、カカアコやアラモアナ周辺の不動産の相場が大きく下がるようなことは考えられにくいのではないでしょうか。
なぜなら、ハワイでは「HART」が未開通であり、また、パンデミック禍である現在でもなお不動産価格が上昇しており、その傾向は続いているからです。


「HART」側は「アラモアナセンター」の“カリア駅”まで建設する意向で、公式ウェブサイトでは、2031年の完成予定で、64.1%までプロジェクトは進んでいると記載されています。(2020年4月28日現在)
しかし、ホノルル市長の発表によれば、短縮計画が決定すると開通予定が2年早まり2029年になるとのことです。
今回の発表では短縮されてしまいましたが、将来的には「アラモアナセンター」や「ハワイ大学」まで開通する可能性もあるかもしれません。

いずれにしても、まだしばらくは時間が完成まで数年はかかります。ハワイ不動産の購入については完成前に検討された方が良いかもしれません。



まとめ

様々な問題により長期化している「HART」プロジェクトですが、開通すれば利便性が高まります。
今後の不動産への影響や将来的な延線の可能性などこれからも注目です。





左:「ウエストロッチ」のホアエアエ駅、右「アロハスタジアム」のハラワ駅
©︎Honolulu Authority for Rapid Transportation